特別用途食品について

By | 2021年2月4日
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 昨年の話となりますが、令和2年11月17日に「特別用途食品の表示許可等について」が一部改正されました。こちらの改正により、書面によらず提出が可能な手続については、書面での提出に代え、オンラインでの提出(電子メールでの提出)が可能となりました。特別用途食品とは、右記のマークが表示されている食品のことです。現在の表示許可件数は68件ですが、過去2年間(平成31年~令和2年)に許可されたものが18件ですので、目にする機会の増えた食品だと言えるでしょう。
 ご自身が扱われる食品カテゴリーではない場合でも、どのような許可表示があるのかを知ることは今後の参考にもなるかもしれませんので、改めて特別用途食品がどのようなものであるか振り返ってみたいと思います。

「特別用途食品」とは(消費者庁 特別用途食品に関するリーフレットより)

  • 乳児の発育や、妊産婦、授乳婦、えん下困難者、病者などの健康の保持・回復などに適するという特別の用途について表示を行うもの(特別用途表示)。
  • 特別用途食品として食品を販売するには、その表示について消費者庁長官の許可を受けなければならない(健康増進法第43条第1項)。
  • 表示の許可に当たっては、規格又は要件への適合性について、国の審査を受ける必要がある。

 また、消費者庁ホームページに掲載されている資料から、特別用途食品の許可件数の内訳とともにどのような食品群があるか見てみましょう。

《特別用途食品※1 表示許可件数内訳》 令和2年12月18日現在

食品群 表示許可件数
病者用食品 許可基準型 低たんぱく質食品 12
アレルゲン除去食品 5※2
無乳糖食品 4※3
総合栄養食品 4
糖尿病用組合せ食品 0
腎臓病用組合せ食品 0
個別評価型 12
妊産婦、授乳婦用粉乳 0
乳児用調製乳 乳児用調製粉乳 13
乳児用調製液状乳 3
えん下困難者用食品 えん下困難者用食品 17
とろみ調整用食品 1
合計 71※4

※1 特定保健用食品を除く
※2 無乳糖食品としても許可しているもの3件含む
※3 アレルゲン除去食品としても許可しているもの3件含む
※4 アレルゲン除去食品及び無乳糖食品として許可しているもの3件については、それぞれの食品群で計上しているため、許可品数は68件

 特別用途食品は、消費者庁長官の許可を受けた上で表示が可能となります。そのため特別用途食品ではない食品に同様の表示をするのは誤認を与える表示となります。例えば、「特別用途食品の表示許可等について」の中では、留意が必要なものとして下記の記載があります。

3 病者用食品について、特別の用途に適する旨の表示とは、次の各項目のいずれかに該当するものであること。したがって、これらの表示がなされた食品が無許可で販売されることのないよう留意すること。

  1.  単に病者に適する旨を表示するもの。例えば、「病者用」、「病人食」等。
  2.  特定の疾病に適する旨を表示するもの。例えば、「糖尿病者用」、「腎臓病食」、「高血圧患者に適する」等。
     なお、具体的な疾病名を表示した場合のみに限られるものでなく、その表現がある特定の疾病名を表示したものと同程度の効果を消費者に与えると考えられる場合を含むものとする。例えば、「血糖値に影響がありません。」、「浮腫のある人に適する。」等。
  3.  許可対象食品群名に類似の表示をすることによって、病者用の食品であるとの印象を与えるもの。例えば、「低たんぱく食品」、「低アレルゲン食品」等。
     ただし、たんぱく質含有量が低い旨の表示を行う食品については、「本品は、消費者庁許可の特別用途食品(病者用食品)ではありません。」との文言を記載して、「低たんぱく質(通常の○○(食品名)の○%)」又は「低たんぱく質(通常の○○(食品名)に比べて○%少ない)」との表示を行ったものについては、病者等が特別用途食品と誤認するおそれがないことから、この限りではない。

 上記より、「特別用途食品ではない食品」」において、「この表示は特別用途食品の許可を受けたものではありません」等の表示をしたとしても、結果的に消費者が誤認すれば、誇大表示に該当することとなりますので、やはり誤認を与えない表示となるように検討されることが大切と思われます。「特別用途食品と誤認されるおそれのある表示について(周知)」との資料も掲載されていますので一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。


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齊藤 恵美子
上級食品表示診断士。原材料、添加物の調査から食品表示の作成、チェックまで幅広い実務に従事しています。原材料規格書、配合表の整備などの業務を担当しており、お客様にとってより分かりやすい資料づくりをサポートできるよう取り組んでいます。
趣味はドライブ。