フローズンチルド商品の表示についての注意点

By | 2020年4月8日
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 「フロチル」という言葉をご存知ですか?「フローズンチルド商品」の略語です。明確な用語の定義はありませんが、「冷凍状態で流通・保管を行い、販売時に解凍し冷蔵状態で販売を行う商品」や「冷凍状態で保管された食品を、流通段階で解凍し、チルドの温度帯で販売する商品」など、保存条件が「冷凍(フローズン)」→「冷蔵(チルド)」に変更される商品を指しています。

 ここ数年で「フローズンチルド商品」が増えている背景がありますが、こうした商品は「流通段階で適切に保存方法を変更したものであって、消費期限又は賞味期限の表示の変更が必要となる場合」に該当します。そして、適正な表示を確保する観点から、変更された保存方法及びこれに基づく新たな期限を改めて設定し、適切に表示し直さなければなりません。

 例えば、冷凍では1年ある賞味期限が冷蔵で販売となると、科学的・合理的根拠を持って賞味期限の再設定が必要となります。

 食品表示基準では、「保存温度変更者」等の表示を義務付けてはいませんが、「保存温度変更者」等の表示や「保存温度を変更した」旨を分かりやすく表示することが望ましいとされており、今後、厚生労働省や自治体とも相談しつつ、実態の把握を進め、問題点を整理した上で、検討して行く予定との記載がありますので、消費者庁のホームページや食品表示基準のページを定期的に確認する必要があります。

 では、「フローズンチルド商品」における表示にはどんな注意すべき規則があるでしょうか?

 例えば温度帯の変更される「ケーキ」、「プリン(缶入り以外のもの)」については、「賞味期限」や「保存方法」だけではなく「内容量」の表示にも注意が必要なポイントと言えるでしょう。

 通常の「ケーキ」、「プリン」は、「洋生菓子(パイ類、ケ-キ類、かすてら、シュ-菓子類、プリン・ゼリ-類、その他の洋生菓子)」(特定商品分類表では「第12号の菓子類」に記載)に該当します。こちらは、特定商品ではありませんので、例えば「内容量:3個」など、内容個数での表示が可能です。

 しかし、同表の1番下、「第12号 備考(留意事項、迷いやすい商品等)」に下記の記載があります。

ケーキが冷凍食品として販売される場合は、第12号ではなく「第21号(2)の「調理冷凍食品」に分類されます。

 そこで、「第21号 調理食品」の表を確認しますと、「プリン」、 「ケ-キ」は網掛けがかかっていますので「特定商品」となり、質量での表示が必要と分かります。

 他にも「特定商品分類表」には「冷凍食品として販売するときには」と注意がある食品の掲載がいくつかありますので、温度帯変更の商品を扱う場合には、「賞味期限」、「保存方法」と同時に「内容量」も変更が必要かどうか確認されるとよいと思います。


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渡邉桂
上級食品表示診断士。原材料、添加物の調査から食品表示の作成、チェックまで幅広い実務に従事しています。食品業界に長く在籍した経験を活かし、お客様からの食品表示に関する様々なご質問について、より分かりやすく回答できるよう取り組んでいます。
趣味はマラソン。
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