Author Archives: 川合 裕之

川合 裕之

About 川合 裕之

食品表示検査業をしています。国内と海外向けに、食品表示検査と原材料調査サービスを提供している経験をもとに、食品表示実務に関する講演をしています。

■職歴・経歴
1974年 岡山県生まれ
食品メーカー勤務後、2003年に食品安全研究所(現株式会社ラベルバンク)を設立。
「分かりやすい食品表示」をテーマとし、「食品表示検査・原材料調査」などの品質情報管理サービスを国内から海外まで提供しています。また、定期的に講演活動も行っています。

■主な著作物・寄稿ほか
【共著】
『新訂版 基礎からわかる食品表示の法律・実務ガイドブック』 (第一法規株式会社, 2019)
【寄稿】
・2017年~2018年連載 『食品と開発』(UBMジャパン)表示ミスを防ぐための食品表示実務の大切なポイント~
・2014年~連載『季刊シール&ラベル』(日報ビジネス)食品表示にまつわるワンポイントアドバイス
・~2010年連載 『フードプラスワン』(日報アイビー)食品表示ワンポイントレッスン
・~2010年連載 『ヘルスケアマーケットレビュー』(大阪産業創造館)
【講義】
・2009~2014年 東京農業大学生物産業学部 特別講師

■最近の講演実績
・2019年9月10日 新しい食品表示基準への対応と実務上の大切なポイント~添加物、アレルギー、栄養成分、原料原産地を中心に~
 山口県商工会連合会様主催。
・2019年7月10日、7月11日 食品表示基準に基づいた実務の重要なポイント
 奈良県観光土産品公正取引協議会様主催。
・2019年6月18日 輸出入食品における食品添加物の徹底研究~主要各国の食品添加物制度の調査と実務上のポイントについて~
 品質保証研究会様主催。
・2019年5月13日 新食品表示制度の基本~配合表を見ながら考える、新基準表示のチェックポイント~
 日報ビジネス株式会社様主催。
・2019年4月19日 表示ミスを防ぐための食品表示実務の大切なポイント
 日本食糧新聞社様主催。
・2019年2月26日 すべての加工食品が対象~原料原産地表示のポイントについて~
 兵庫県指定観光名産品協会様主催。
・2019年2月22日 食品表示作成・チェックにおける実務上の大切なポイント~アレルゲン、栄養成分、原料原産地表示などを間違えないために~
 公益財団法人 山口県予防保健協会、山口県、一般社団法人 山口県食品衛生協会様主催。

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特定保健用食品の表示に関する公正競争規約が施行されました

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 2020年6月24日に消費者庁および公正取引委員会により告示された「特定保健用食品の表示に関する公正競争規約及び同施行規則」が、8月21日に施行されました。表示の許可について国の審査を受ける特定保健用食品に公正競争規約が必要となったこと、制度の導入(1991年)から長い期間を経ていることなどから、規約の主な内容とあわせて施行に至った背景についても整理してみたいと思います。

背景


 2014年12月の機能性表示食品制度検討に際し、「機能性表示食品に係る食品表示基準についての答申書」として、「特保制度との関係・整序などの根本的な問題や、いわゆる健康食品や特保を含め表示だけでなく広く広告を含めたあるべきルールの問題について、さらに消費者委員会として、引き続き検討を加える所存である」と報告されています。その後、2015年6月に消費者委員会において、以下のような論点整理がされたという経緯があります。

  • 特保が「健康に役立つ」として国民に広く利用されるようになった一方、
  1. 消費者が健康の維持・増進、食生活の改善を目的とした制度であることを正しく理解して製品を利用しているか(効果に対し過大な期待をしていないか)、
  2. 効果に見合わない宣伝・広告が行われているのではないかといった疑義が示されるようになった。

また、消費者委員会で特保の表示許可を審議する委員からも、特保に関して、表示・広告に関する問題だけでなく、制度や運用についても問題提起がされるようになっている。

平成 27 年4月には機能性表示食品の制度が始まり、企業の自己認証で健康強調表示を行うことができるようになった。同制度による製品は特保とともに、「いわゆる健康食品」と呼ばれる製品群に含まれる、健康への効果や安全性が明らかでない食品の淘汰に寄与することが期待されている。しかし、その効果が十分に発揮されるためには、国民が各制度を正しく理解し、適切な製品選択を行うことができる環境を早急に整えることが求められる。

 この論点について、2015年8月より「特定保健用食品等の在り方に関する専門調査会(内閣府消費者委員会)」において議論がなされ、以下のような報告がされたことが、今回の公正競争規約の背景となったものと思われます。

一方、現在の広告をみると、「特保の摂取で食生活の乱れを相殺できる」と受け取れるような、健康にとってのマイナスを特保摂取だけでゼロに戻せるといった暗示的な広告を行う製品もある。このような現状は、製品の広告制作に携わる人々や、製品の流通・販売に係わる人々も、あまり制度の本来の趣旨を理解していないために起きているのではないか。特保制度の目的である、健康増進・食生活改善という点を、もう一度認識しなおす必要がある。

特保に関する自主基準としては、公益財団法人 日本健康・栄養食品協会の『「特定保健用食品」適正広告自主基準』があり、特保の広告の適正化に向けた取組を行っている。(中略)現時点においては、自主基準を全ての加盟企業が遵守するまでには、至っていない。その状況を改善するために、事後チェックで指摘を受けた事業者に対し是正状況のフォローアップを実施することや、「公正競争規約」を設けるといった工夫が、特保を製造する業者間で行われることを期待する。

主な規則


 特定保健用食品の表示に関する公正競争規約には、菓子や飲料など様々な食品分類に横断的に関わるといった特徴があります。こうした規約としては以前より「観光土産品の表示に関する公正競争規約」があるのですが、こちらは他の規約の適用を受けるものを除くことになっており、特定保健用食品についてはこうした除外規程はありません。
また容器包装の表示については、食品表示基準に従った規則が改めて整理されていますので、実務面において注意する必要があるのは、主に「容器包装以外の表示」(広告等の表示)と思われます。

<容器包装以外の表示>公正競争規約第9条~11条、同施行規則第20条~25条より一部抜粋

必要表示事項 (1) 特定保健用食品である旨
(2) 許可等を受けた表示の内容
(3) バランスのとれた食生活の普及啓発を図る文言
推奨表示事項 (1) 一日当たりの摂取目安量に関する表示
(2) 摂取の方法に関する表示
任意表示事項
  • 特定保健用食品の容器包装以外の表示に関する任意表示事項を表示する場合は、許可等を受けた内容の範囲で表示すること。
  • 前項の規定のほか、次の各号に掲げる事項を表示する場合は、それぞれ当該各号に定める基準に従って表示すること。

(1) 許可等表示に関する表示
(2) 特定保健用食品である旨の表示
(3) 安全性に関する表示
(4) ヒト試験に関する表示
(5) ヒト試験におけるデータ(グラフ等)の表示
(6) 関与成分の作用メカニズムに関する表示
(7) 製品特徴・配合成分に関する表示
(8) 統計データ等の表示
(9) アンケート・モニター結果の表示
(10) 個人の感想等の表示
(11) 医師・専門家等を起用した表示
(12) 子供を起用した表示

 上記は抜粋ですので、詳細は施行規則を参照してください。例えば任意表示事項の「(1) 許可等表示に関する表示」は、「許可等表示について、キャッチコピー等での言い換え、簡略化、一部省略した表示、又は追加の説明を表示することができる。ただし、表示する場合は、過大な効果を期待させ、又はその過大な効果についても国が許可等しているかのように誤認させることがないよう表示すること。」とされています。

今後について


 特定保健用食品の表示に関する公正競争規約および施行規則は2020年8月21日に施行されましたが、「容器包装以外の表示」(公正競争規約第9条~第14条および施行規則第20条~第26条)については、2020年6月24日の告示日から6ヶ月を経過した日が施行日となります。
 容器包装以外といった広告表示に関する規則について詳細に規定されていることから、特定保健用食品だけでなく一般的な健康食品を取り扱う方にとっても、こちらの規約についての詳細を確認されておくとよいと思います。


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「魚介類の名称のガイドラインの一部改正」及び「魚類の新標準和名の提唱手順」が公表されました

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 2020年7月16日、消費者庁は「魚介類の名称のガイドラインの一部改正」及び「魚介類の名称のガイドラインに係る魚類の新標準和名の提唱手順」を公表しました。

【ポイント】

  • 魚種の追加、標準和名等についての整理がされた
  • 標準和名の付けられていない魚種について、新たな標準和名を提唱することができる

背景


 「魚介類の名称のガイドライン」は、生鮮魚介類の小売販売を行う事業者等に対し、食品表示基準に基づき魚介類の名称を表示等する際に参考となる考え方等を示すものとされています。また魚介類を原材料として使用する加工食品の表示をする際においても、最も一般的な名称を確認するにあたっての拠り所となるガイドラインでもあります。
 そのガイドラインに対し、水産関係事業者団体等から魚種の追加等に係る改正要望があり、昨年、ガイドライン改正案作成に係る検討会が4回開催され、今回の改正案等の公表に至っています。

ガイドラインの改正概要


 改正の概要は以下のとおりです。

1. 魚種の追加 国産魚種:3種(クロシビカマス、メアジ、イヌノシタ)
海外漁場魚種・外来魚種:39種(クリアノーズスケイト、アメリカウナギ、イラコアナゴ、パンガシウス、ヨーロピアンスプラット、グレーターシルバースメルト、ニジワカサギ、リング、ヒタチダラ、ホワイトヘイク、アメリカンアングラー、ナンヨウキンメ、アラスカキチジ、ナガメヌケ、キタノメヌケ、ゴケメヌケ、アラスカアカゾイ、ヒレグロメヌケ、ニシアカウオ、アルゼンチンオオハタ、ミナミオオスズキ、オオヤセムツ、ニュージーランドマアジ、ミナミマアジ、チリマアジ、ニジイトヨリ、ゴウシュウマダイ、アメギス、ホシギス、モトギス、コガネギス、トランペッターシラーゴ、ミナミクサカリツボダイ、フエフキタカノハダイ、バルコグランダー、ミナミクロメダイ、ヒレナガナメタ、タイセイヨウオヒョウ、ウマガレイ)
2. 魚種の削除 生産、流通実態のない「カワスズメ」を削除
3. 標準和名及び一般的名称例の整理 国産魚種:5種(サクラマス、サツキマス、カラフトマス、キンメダイ、アラスカメヌケ)
海外漁場魚種・外来魚種:15種(チャネルキャットフィッシュ、パンガシウス、メルルーサ、シロイトダラ、モトアカウオ、チヒロアカウオ、マジェランアイナメ、ミナミカゴカマス、ミナミオオスミヤキ、ウロコマグロ、ナイルティラピア、ミナミメダイ、シルバー、オキヒラス、グリーンランドアカガレイ)
4. 学名の修正 国産魚種:10種(アカエイ:Dasyatis akajei → Hemitrygon akajei など)
海外漁場魚種・外来魚種:3種(モトアカウオ:Sebastes marinus → Sebastes norvegicus など)

新たな標準和名の提唱手順


 ガイドラインにおいて、魚類の名称の表示は標準和名を基本とすることとしていますが、新規に国内市場に流通する魚種など、標準和名が付けられていない魚種が存在します。このため、このような魚種についても、新たに標準和名の提唱を可能とするスキームを構築すべきとの議論が上述の検討会においてなされました。
 そうした背景をもとに、標準和名等が付けられていない魚種について、消費者庁を窓口に、日本魚類学会に属する研究者に依頼することにより、新たな標準和名を提唱することのできるスキームが構築されています。

 スキームについての詳細は、こちらの消費者庁サイトを参照してください。
 https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/quality/case_001.html

新旧対照表の確認を


 魚介類の名称のガイドラインは、食品表示基準Q&Aの別添資料の1つです。そのため公表と同日である2020年7月16日に、食品表示基準Q&Aの第11次改正がされています。新旧対照表も掲載されていますので、魚介類を取扱う方および原材料に魚介類を使用される方、また輸入等より外国産魚類などの標準和名の付けられていない魚介類を取扱う方は、一度目を通しておかれるとよいでしょう。

【お知らせ】
2020年7月7日、消費者庁より以下の発表がありましたので、こちらにお知らせいたします。


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食品表示基準より「人工」、「合成」の用語を削除 ~経過措置期間は2022年3月31日まで~

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 2020年5月25日、消費者委員会食品表示部会において、食品表示基準の一部改正(食品添加物に関する表示 他)に係る審議が行われ、食品表示基準より「人工」、「合成」の用語を削除する等の諮問書および答申書案に対し、了承がなされました。改正は2020年7月16日に施行予定となります。

背景


 2020年3月31日にとりまとめがされた「食品添加物表示制度に関する検討会報告書」において、現行制度では「人工甘味料」、「合成保存料」等の用語が無添加表示のためだけに使用されている実態が指摘されていた経緯があります。そこで消費者の誤認を防止する観点等から、「人工」、「合成」の用語を削除することになりました。消費者の誤認を防止する目的であるため、改正後(経過措置期間後)は添加物に対する「人工」「合成」等の表示は実質的に使用できなくなると思われます。

出典:食品添加物表示制度に関する検討会報告書

4. 今後の食品添加物表示制度の方向性
(2)「無添加」、「不使用」の表示の在り方
②整理の方向性
イ 「人工」、「合成」の用語
 消費者意向調査の結果では、消費者は添加物に関して「人工」、「合成」といった文言があると避けるという消費者が存在することが分かった。また、事業者団体等関係者からのヒアリングでは、「化学調味料」のように、食品表示法上、その定義が不明確な用語が使用されていることも、添加物に対する消費者の理解に影響しているとの意見が挙がった。
 検討会では、食品表示基準にある「合成保存料」、「人工甘味料」等の、「人工」及び「合成」を冠した食品表示添加物表示に関する規定については、添加物の表示が全面化された平成元年当時の食品衛生法における添加物表示の整理と矛盾することから、また消費者の誤認防止の観点から、委員の総意として当該用語を削除することが適当であるとされた。
 なお、「化学調味料」のような法令上にない用語の使用により消費者の添加物に対する理解に影響を与えると指摘された表示については、(2)の②のア(「無添加」、「不使用」等の表示)で示されたガイドラインの検討段階において、事業者がその用語について広告等を含め表示することがないような検討を併せて行うことが望ましい。

主な改正内容


 食品表示基準における改正は、以下のとおりです。

食品添加物表示制度に関する検討会報告書を踏まえ、一般加工食品の横断的義務表示事項を定めた基準第3条第1項の表、別表第6、別表第7を改正し、「人工」及び「合成」の用語を削除する。

◆ 改正案 第3条第1項の表(横断的義務表示)

添加物
現行 1 次に掲げるものを除き、添加物に占める重量の割合の高いものから順に別表第6の上欄に掲げるものとして使用される添加物を含む食品にあっては当該添加物の物質名及び同表の下欄に掲げる用途の表示を、それ以外の添加物を含む食品にあっては当該添加物の物質名を表示する。
一~三(略)
2 (略)
3 1の規定にかかわらず、添加物の物質名の表示は、一般に広く使用されている名称を有する添加物にあっては、その名称をもって、別表第7の上欄に掲げるものとして使用される添加物を含む食品にあっては同表の下欄に掲げる表示をもって、これに代えることができる。
4 1の規定にかかわらず、次に掲げる場合にあってはそれぞれ当該各号に掲げる用途の表示を省略することができる。
一添加物を含む旨の表示中「色」の文字を含む場合 着色料又は合成着色料
二(略)
改正案 1~3(略)
4 1の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合にあってはそれぞれ当該各号に定める用途の表示を省略することができる。
一添加物を含む旨の表示中「色」の文字を含む場合 着色料
二(略)

◆ 改正案 別表第6(添加物の用途)

甘味料 現行 甘味料、人工甘味料又は合成甘味料
改正案 甘味料
着色料 現行 着色料又は合成着色料
改正案 着色料
保存料 現行 保存料又は合成保存料
改正案 保存料
(略)

◆ 改正案 別表第7(添加物の物質名の代替となる語(一括名))

(略)
香料 現行 香料又は合成香料
改正案 香料
(略)

 なお、これらのほかに、「原料ふぐの種類に関する表示」、「特色のある原材料等に関する表示(2020年1月JAS法施行令の改正(施行日は2020年7月16日)に伴い「有機畜産物」を追加)」等の改正も予定されています。

今後の予定


 公布及び施行は2020年7月16日(JAS法施行令と同日施行)です。また経過措置期間として、2022年3月31日までに製造され、加工され、又は輸入される加工食品(業務用加工食品を除く)及び同日までに販売される業務用加工食品の添加物の表示については、なお従前の例によることができることとしています。
 現在、添加物に対し「合成」「人工」等の用語の表示を使用されている方は、同委員会の資料はもとより、できれば食品添加物表示制度に関する検討会議事録などの背景もあわせて確認をされるとよいと思います。


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「日本人の食事摂取基準(2020年版)」が公表されました ~栄養素等表示基準値の改定は見送りに~

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 2020年4月24日、消費者庁は「栄養素等表示基準値の改定に関する調査事業 報告書(以下「報告書」)」を公表しました。また1ヶ月前の3月27日に、食品表示基準、食品表示基準について(通知)、食品表示基準Q&Aがそれぞれ改正されておりますが、新しいニュースではない点をご了承ください。

【ポイント】

  • 2019年12月に「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の策定検討について報告され、その後、厚生労働省より公表されました。
  • 食品表示基準の「栄養素等表示基準値」は「日本人の食事摂取基準(2015年版)」を基に設定されています。
  • 消費者庁は「栄養素等表示基準値」等の見直しに関する検討を行い、結果、改定は行わないことになりました。

検討の背景


 栄養素等表示基準値※は、栄養強調表示や栄養機能食品の表示をする際に基礎となっているものです。改定が検討された背景については 「報告書」に整理されています。

 食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)に規定している栄養素等表示基準値は、厚生労働省策定の「日本人の食事摂取基準(以下「食事摂取基準」という。)(2015年版)」に基づき設定している。食事摂取基準に示された栄養素について、当該食事摂取基準を性及び年齢階級(18歳以上に限る。)ごとの人口により加重平均した値であり、食品に関する表示を行う際に用いる基準値として設定したものである。
 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会において、食事摂取基準の改定が検討され、平成31年3月22 日の第6回検討会を経て、食事摂取基準(2020年版)が公表された。
 栄養素等表示基準値については、食事摂取基準の改定箇所等を踏まえ、栄養機能食品の1日当たりの摂取目安量に含まれる機能に関する表示を行っている栄養成分の量の下限値及び上限値の一部並びに栄養強調表示の基準値の一部の設定の基礎となっている。
このため、本事業は、食事摂取基準(2020年版)の公表を踏まえ、栄養素等表示基準値等の見直しに関する検討を行うことを目的とした。

※「食品表示基準について(通知)」において、「栄養素等表示基準値とは、表示を目的として、食事摂取基準の基準値を日本人の人口に基づき加重平均したものであり、必ずしも個人が目指すべき1日当たりの栄養素等摂取量を示すものではない。」と記載されています。

検討結果


 「報告書」では、以下のとおり検討の結果について整理されています。

  • 食事摂取基準(2020年版)に基づく栄養素等表示基準値の改定は行わない。
  • ただし、その論拠を報告書に明記するとともに、国民の食品によるビタミンD※の摂取状況等を把握した上で、慎重に改定要否を検討する。

※栄養素等表示基準値の現行値と暫定値(食事摂取基準(2020年版)及び最新の人口推計値を用いて算出)を比較し、ビタミンDは差異が50%以上であったため、特に優先検討項目とされました。

 また、栄養素等表示基準値の改定は行わないこととされたため、栄養機能食品に含まれる栄養成分量の下限値及び上限値並びに栄養強調表示の基準値の改定についても、行わないこととされました。

 なお改定年次の表示については、検討委員より以下の指摘があったことが報告されています。

  • 事業者がどの時点の栄養素等表示基準値を参照して記載しているのか明確化し、消費者にその情報を伝えるためにも、栄養素等表示基準値の改定年次の表記が必要ではないか。
  • 栄養素等表示基準値の改定が行われなかった場合であっても、検討の結果、改定を行わない旨の判断がなされている。そのため、結果として改定が行われない場合であっても参照すべき年次の表記を行うことが必要ではないか。

「食品表示基準について」の改正内容


 これを受け、2020年3月27日に「食品表示基準について(通知)」が改正されました。栄養機能食品の表示に関する点を、「食品表示基準について 第十九次改正 新旧対照表」より以下に抜粋します。(改正により、右側下線部分が削除されています。「食事摂取基準(2015年版)」の記載を消すことで、2015年版、2020年版等の混乱をなくす意図と思われます。)

「栄養素等表示基準値の対象年齢及び基準熱量に関する文言」とは、「栄養素等表示基準値(18歳以上、基準熱量2,200kcal)」その他これに類する文言とする。

必要的表示事項である栄養素等表示基準値に対する割合、栄養素等表示基準値の対象年齢及び基準熱量に関する文言を表示した上で、小児や月経ありの女性等、特定の性・年齢階級を対象とした食事摂取基準を任意で表示することは差し支えない。その場合、出典を明記すること。

「栄養素等表示基準値の対象年齢及び基準熱量に関する文言」とは、「栄養素等表示基準値(18歳以上、基準熱量2,200kcal)」その他これに類する文言とする。

食品表示基準に基づき栄養素等表示基準値に関する表示をする場合、栄養表示基準との差別化を図るため、「栄養素等表示基準値(2015)」等、日本人の食事摂取基準(2015年版)を基にしていることが分かるような表示とすることが望ましい。

必要的表示事項である栄養素等表示基準値に対する割合、栄養素等表示基準値の対象年齢及び基準熱量に関する文言を表示した上で、小児や月経ありの女性等、特定の性・年齢階級を対象とした食事摂取基準を任意で表示することは差し支えない。その場合、出典を明記すること。

 その他、食品表示基準においては「栄養成分又は熱量の適切な摂取ができる旨」についても改正があり、低い旨の表示は「基準値に満たない場合にすることができる」から「基準値以下である場合にすることができる」ことに変わっています。
 しばらくは当コラムでも新型コロナウイルス感染症関連のニュースを優先して掲載しておりましたが、3月27日の改正について確認されていない方は、一度目を通しておかれるとよいと思います。


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【4月13日追記】新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う中国産輸入原材料の供給不足を受けた 食品表示基準と米トレーサビリティ法の弾力的運用について

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【最終更新日:2020年4月13日】

2020年4月10日、消費者庁より新しい通知が発表されています。
対象国を中国の1ヶ国とした前回(2020年3月3日、9日)の通知は廃止され、特定の国を対象とせず、また対象となる表示事項が拡大されています。詳細はこちらをご覧ください。

2020年3月3日、消費者庁と農林水産省による連名で「新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う中国産輸入原材料の供給不足を受けた食品表示法に基づく食品表示基準の弾力的運用について」を発表しました。また3月9日に続けて、「新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う中国産輸入原材料の供給不足を受けた米トレーサビリティ法の弾力的運用について」を発表しています。

【背景】

現在、中国における新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う中国産輸入原材料の供給不足により、法令を遵守し、一般消費者に対し、容器又は包装への表示により、中国産である旨の産地情報の伝達を行っている商品について、中国産以外の原材料への切替えを検討している食品関連事業者が容器包装の資材変更に即時対応できず生産が滞るなど、米穀等に関する適正かつ円滑な流通に支障が生じている

【目的】

新型コロナウイルス感染症の拡大が社会的、経済的活動に影響を及ぼしている現状において、一般消費者の需要に即した食品の安定供給に向けた生産体制を確保するため

<通知の概要(食品表示基準)>

  • 中国産として原料原産地表示を行っている商品について、原料原産地表示の中国産との表記と実際に使用されている原材料の原料原産地に齟齬がある場合であっても、一般消費者に対して、店舗等内の告知、社告、ウェブサイトの掲示等により当該商品の適正な原料原産地に係る適切な情報伝達がなされている場合に限り、食品表示基準を弾力的に運用する
  • なお今回の運用は、食品の生産及び流通の円滑化を図るために講じるものであり、消費者を欺瞞するような悪質な違反に対しては、これまでどおり厳正な取締りが行われる

<通知の概要(米トレーサビリティ法)>

  • 中国産である旨の産地情報の伝達を行っている商品(※1)について、原料原産地表示の中国産との表記と実際に使用されている原材料の産地に齟齬がある場合であっても、一般消費者に対して、店舗等内の告知、社告、ウェブサイトの掲示等により当該商品の適正な産地に係る適切な情報伝達がなされている場合に限り、米トレーサビリティ法(※2)第8条の規定を弾力的に運用する
  • なお今回の運用は、米穀等に関する適正かつ円滑な流通を図るために講じるものであり、一般消費者を欺瞞するような悪質な違反に対しては、これまでどおり厳正な取締りが行われる

※1.米トレーサビリティ法施行令第1条に掲げる飲食料品のうち、清酒、単式蒸留しょうちゅう、みりん、もちを除いたもので、産地が「中国」である旨を容器包装に表示した商品
※2.『米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律』

 詳細は、以下のページで確認してください。なお、この原稿執筆時点(2020年3月31日)では、対象国は「中国」の1ヶ国のみです。

参照:消費者庁「食品表示に関するお知らせ」

 また農林水産省サイトにおいては「食品産業事業者に新型コロナウイルス感染者が発生した時の対応及び事業継続に関する基本的なガイドライン」が発表されています。感染拡大防止を前提として、食料安定供給の観点から、業務継続を図る際の基本的なポイントが記載されていますので、あわせて確認をされておかれるとよいと思います。

【2020/4/13 追記】

 2020年4月10日、消費者庁より新しい通知が発表されています。
対象国を中国の1ヶ国とした前回(2020年3月3日、9日)の通知は廃止され、特定の国を対象とせず、また対象となる表示事項が拡大されています。

1)新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた食品表示法に基づく食品表示基準の弾力的運用について

食品表示法第六条第八項に規定するアレルゲン、消費期限、食品を安全に摂取するために加熱を要するかどうかの別その他の食品を摂取する際の安全性に重要な影響を及ぼす事項を定める内閣府令(平成 27 年内閣府令第 11 号)第1条に定める事項を除き、食品表示基準に基づき容器包装に表記された原材料等、原料原産地又は栄養成分の量などの表示事項と実際に使用されている原材料等、その原料原産地又は当該原材料等から得られる栄養成分の量などの表示事項に齟齬がある場合であっても、一般消費者に対して、店舗等内の告知、社告、ウェブサイトの掲示等により当該食品の適正な原材料等その他の情報が適時適切に伝達されている場合にあっては、当分の間、取締りを行わなくても差し支えないこととします

2)新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた米トレーサビリティ法の弾力的運用について

容器又は包装の表記と実際に使用されている原材料の産地に齟齬がある場合であっても、一般消費者に対して、店舗等内の告知、社告、ウェブサイトの掲示等により当該商品の適正な産地に係る適時適切な情報伝達がなされている場合にあっては、当分の間、取締りを行わなくても差し支えないこととします

3)新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた製造所等及び製造所固有記号の表示の運用について

1.製造所等の表示の運用について
他の製造所等に食品の製造又は加工を委託する場合など、基準第3条に基づき容器包装に表示された製造所等と実際の製造所等が異なる場合であっても、製造所等の表示の取扱いの特例として、当面の間、別添届出様式(様式第1号)を用いて届け出ることにより、実際の製造所等と容器包装に表示された製造所等が異なることとなっても差し支えないこととします。

2.製造所固有記号の表示の運用について
基準第3条に基づき容器包装に表示された製造所固有記号が示す製造所と実際の製造所が異なる場合であっても、製造所固有記号の表示の取扱いの特例として、当面の間、別添届出様式(様式第2号及び第3号)を用いて届け出ることにより、使用していた記号を他の製造所に例外的に使用できることとします。

 詳細は各通知にてご確認ください。


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「食品添加物表示制度に関する検討会報告書(案)」が公表されました

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 2020年2月27日開催の第9回食品添加物表示制度に関する検討会において、消費者庁より「食品添加物表示制度に関する検討会報告書(案)」が公表されました。添加物表示制度のうち、とりわけ「無添加」「不使用」表示に関する動向が注目されていると思いますので、こちらに報告書(案)の内容についてまとめてみます。

【ポイント】

  • 「無添加」、「不使用」等の表示については、新たにガイドラインが策定される
  • 「合成保存料」、「人工甘味料」等の「人工」「合成」の用語については、食品表示基準から削除される
  • 栄養強化目的の添加物については、原則全ての加工食品に表示させる方向で、実態調査を実施する

整理の方向性について


(1)一括名表示、簡略名・類別名表示及び用途名表示の在り方

<整理の方向性>

 一括名表示、簡略名・類別名表示及び用途名表示は、表示可能面積が限られていること、これまで30 年以上用いられてきたことから、消費者にとってなじみがあり分かりやすい。一方、現状の制度では、使用した個々の添加物とその使用目的が分からない場合がある。このため、使用した個々の添加物が分かるように、又は後から調べることを可能とするため、コーデックス規格に基づく表示を仮に採用した場合は文字数が大幅に増加することから、表示可能面積の問題や見やすさ、分かりやすさが現状よりも失われる懸念がある。その他、添加物を番号で表示することについては、消費者になじみがないことに加え、使用可能な添加物がコーデックス規格と我が国の制度とで異なることから、番号に置き換えることが可能なものとそうではないものが存在する。また、用途名の併記については、複数の効果を持つ添加物が多数存在し、その用途の選定は結果的に使用する事業者に委ねられるものであり、なじみのない表現もある。以上のことから、現状の制度を変更することは現時点では困難である。

(2)「無添加」、「不使用」の表示の在り方

<整理の方向性>

 『「無添加」、「不使用」、等の表示』
 食品表示基準第9条では表示すべき事項と矛盾する用語や内容物を誤認させるような文字等を禁止しており、食品表示基準Q&A は同条の解釈を示すものであるが、同条の規定の解釈を網羅的に示したものではない。また、添加物に関して「無添加」等の表示方法を示す食品表示基準Q&A も曖昧である。現状の曖昧な食品表示基準Q&A を基に「無添加」等の表示を事業者が任意で行っていることが、消費者意向調査において一部の消費者が「無添加」等の表示を理解していない結果が得られた理由の一つとも考えられる。一方、無添加等の表示を一律に禁止することは妥当ではない。このため、「無添加」等の表示の在り方については、食品表示基準で禁止されている表示すべき事項の内容と矛盾する又は内容物を誤認させるような「無添加」等の表示をなくすことを目的とし、同条の表示禁止事項に当たるかどうかのメルクマールとなるガイドラインを策定することが適当と考えられる。ガイドラインの策定等を通じて、事業者による既存の公正競争規約の改正、業界の新たな公正競争規約の策定を促すことが期待される。

『「人工」、「合成」の用語』
 「合成保存料」、「人工甘味料」等、「人工」及び「合成」を冠した食品添加物表示の規定については、現行の食品衛生法における添加物の取扱いを鑑み、消費者の誤認防止の観点から、削除することが適当であると考える。

(3)栄養強化目的で使用した食品添加物の表示

<整理の方向性>

 栄養強化目的で使用した食品添加物については、諸外国において食品添加物として扱っていないこと及びビタミン、ミネラル、アミノ酸等の含有量の表示は重要であることから、食品表示法制定以前の食品衛生法では、別途栄養成分の表示として整理することが適当とされ、調製粉乳等、栄養に配慮が必要な食品以外ではその表示を要しないとされていた。一方で、食品表示法制定以前のJAS 法では、食品群に応じた規格を設けその規格において使用可能な食品添加物を制限するとともに、栄養強化目的であっても使用した食品添加物は表示することとされており、両法において栄養強化目的で使用した食品添加物の表示の考え方に違いがあった。
 食品表示法に基づく食品表示基準における栄養強化目的で使用した食品添加物の表示の考え方は、以上のような食品衛生法とJAS 法の表示の取り扱いをそのまま取り入れた結果、表示義務がある食品とない食品が存在し、消費者にとって分かりにくい状況となっている。また、国際的にみても、コーデックスやEU、豪州等においては、栄養強化目的の物質を食品添加物としていないものの、使用した物質は全て表示させている。このため、栄養強化目的で使用した食品添加物を知りたいという消費者ニーズも念頭に「表示を要しない」という規定を見直し、原則全ての加工食品に栄養強化目的で使用した食品添加物を表示させる方向で検討することが適当である。
 ただし、その検討に当たっては、現在の表示状況、消費者の意向、事業者への影響について実態調査を実施するとともに、表示の事項間の優先順位、表示可能面積の問題等に関する消費者委員会食品表示部会における「表示の全体像」に関する議論も踏まえ、最終的な結論を得ることが適当であると考えられる。

(4)食品添加物表示の普及、啓発、消費者教育について

<整理の方向性>(一部抜粋)

 行政、消費者団体、事業者団体等それぞれは、表示制度を含む食品添加物に関する普及、啓発を実施しているが、より効果的、効率的に実施をしていくために、行政、消費者団体、事業者団体等がそれぞれの強みを生かして連携し、対象とする世代に応じたアプローチを行うことが適当と考える。特に、消費者庁は、各府省庁と連携し、例えば、食育を通じた取組、学生のみならず学生に教える立場の栄養教諭や栄養士等の専門職を対象とした取組の実施に努めることが望まれる。

今後について


 実態調査の必要な「栄養強化目的」の添加物の表示制度に関する改正と、「無添加」「不使用」等の表示に関するガイドラインの策定にはある程度の期間が必要と思われますが、一方で「人工」「合成」の用語の削除については期間を要することはなく早めに実施されるものと思われます。現状でこうした表示をされている方は、一度検討会議事録に目を通しておかれるとよいと思います。


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機能性表示食品の事後チェック指針案が公表されました

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 令和2年(2020年)1月16日、消費者庁より「機能性表示食品に対する食品表示等関係法令に基づく事後的規制(事後チェック)の透明性の確保等に関する指針(案)」が公表され、パブリックコメントの募集が開始されました。科学的根拠として明らかに不適切であると判断される事例のほか、広告その他の表示において問題となるおそれのある事例が示されていることから、機能性表示食品だけでなく一般的な健康食品においても参考になる考え方となっていますので、こちらに取り上げてみたいと思います。

事業者の予見可能性を高め、自主点検に取り組みやすくする


 今回の指針の公表は、平成30年(2018年)11月の規制改革推進会議(内閣府)において、「機能性表示食品の広告規制・事後規制に、事業者が困難をきたしている」と議論されたことが背景となっています。その後同会議における議論を経て今回の指針の公表に至っており、「不適切な表示に対する事業者の予見可能性を高める」とともに「事業者による自主点検及び業界団体による自主規制等の取組の円滑化を図る」ことを主な目的としています。

科学的根拠に関する事項


 指針の第1は、「科学的根拠に関する事項」です。こちらはガイドライン(「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」)と健食留意事項(「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」)の考え方を踏まえつつ、届出の事後チェックの透明性の確保等に資する観点から、より詳細に示されたものとなっています。

「科学的根拠として明らかに適切とは考えられない具体例」が記載されていますので、以下に一部を抜粋してみます。「合理的に説明できない場合」「不備がある場合」などの内容についてより詳しく記載されていますので、今後、科学的根拠として適切であるかを確認するための基準になるものと思われます。

  • 届出資料において、表示する機能性に見合ったリサーチクエスチョンは設定されているが、表示の内容が、科学的根拠の内容に比べて過大である、又は当該根拠との関係性が認められない場合(例:主要アウトカム評価項目(通常1つを設定)において表示する機能性についての有意な結果が得られていないもの、等)
  • 研究レビューにおける成分と届出食品中の機能性関与成分との同等性が担保されない場合(例:研究レビューで有効性が確認された際の摂取時の形態や剤型と届出食品での形態や剤型が異なる場合において、有効性が確認された機能性関与成分の有効量の同等性が合理的に説明されない場合、等)

広告その他の表示上の考え方について


 指針の第2は、「広告その他の表示」に関する事項です。機能性表示食品の広告その他の表示が、届出された機能性の範囲を逸脱する場合、各法令上問題となるおそれがあります。とりわけ“実際のものよりも著しく優良と示し、又は事実に相違して他の事業者に係るものよりも著しく優良と示す表示“を禁止している景品表示法について、事業者が留意すべき事項が表示要素別に示されています。

届出された機能性の範囲を逸脱して景品表示法上問題となるおそれのある事項(一部抜粋)

(1)解消に至らない身体の組織機能等に係る問題事項等の例示
“届出された食品又は機能性関与成分が有する機能性では解消に至らない疾病症状に該当するような身体の組織機能等に係る不安や悩みなどの問題事項を例示して表示すること”
“当該食品又は当該機能性関与成分が有する機能性ではおよそ得られない身体の組織機能等の変化をイラストや写真を用いるなどにより表示すること”

(2)届出された機能性に係る表示
“届出された機能性の科学的根拠が得られた対象者の範囲が限定されているにもかかわらず、当該対象の範囲外の者にも同様の機能性が期待できるものとして訴求すること”等

(3)実験結果及びグラフ
“試験条件(対象者、人数、摂取方法等)が視認性をもって明瞭に表示されていない”等

(4)医師や専門家等の推奨等
“推奨等が当該食品の効果を全面的に肯定していないにもかかわらず、肯定している部分のみを引用する場合”等

(5)体験談
“断定的な表現を用いて効果を保証するかのような表現を用いたり、治療や投薬等の医療が必要でないかのような表現を用いたりする”等

なお、「体験談」については、以下の記載がある点にも留意が必要です。

「当該体験談を表示するに当たり事業者が行った調査における1.体験者の数及びその属性、2.そのうち体験談と同じような効果が得られた者が占める割合、3.体験者と同じような効果が得られなかった者が占める割合等を明瞭に表示することが推奨される。」

 また同指針の「打消し表示」の項目においても体験談に触れられていますので、広告その他の表示において体験談を使用する場合には、とりわけ確認が必要といえるでしょう。

(6)届出表示又は届出資料の一部を引用した表示
“届出表示の一部を切り出して強調することで、届出された機能性の範囲を逸脱した表示を行う場合”

 以上までが、「不適切な表示に対する事業者の予見可能性を高める」役割を果たす指針になるものと思われます。

施行期日は令和2年(2020年)4月1日の予定


 同指針の最後に、届出資料の不備等の問題が明らかとなった場合において「景品表示法上問題となるものとは取り扱わない」とされる内容が整理されています。その1つに、「機能性表示食品に関する科学的知見及び客観的立場を有すると認められる機関又は組織等において妥当であるとの評価を受けるなど、適切な客観的評価により表示の裏付けとなる科学的根拠が合理性を欠いているものではないと判断されるもの」が記載されていますので、こちらは「事業者による自主点検及び業界団体による自主規制等の取組の円滑化を図る」目的として、今後こうした仕組みづくりが進められるものと思われます。

 パブリックコメントで意見募集中ですが、同指針の案の施行期日は、令和2年(2020年)4月1日と予定されています。機能性表示食品を取り扱う方だけでなく、一般的な健康食品を取り扱う方にも影響のある指針と思われますので、一度確認をされておくとよいと思います。


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食品表示に関する昨年の主なニュースと今後の予定

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 あけましておめでとうございます。本年もどうぞ、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
 さて昨年も食品表示に関する様々な出来事がありました。今年、2020年は食品表示基準の経過措置期間が終了する年でもありますので、今後どのような予定になっているのかをあらためて確認する機会にしていただければと思います。

昨年の主なニュース


 食品表示業務を担当される方にとって最も大きな関心ごととなったのは、やはり2019年9月にアレルゲン推奨品目にアーモンドが追加されたことかと思います。主に「食品表示基準」、「食品表示基準について(通知)」、「食品表示基準Q&A」を中心に、関連する基準等の改正とその概要についてこちらに整理してみました。

2019年 3月 食品表示基準Q&A第6次改正(「栄養成分表示者」※1等の記載)
機能性表示食品の届出等に関するガイドライン改正
(「軽症者を含むデータ」※2等の記載)
機能性表示食品に関する質疑応答集改正(「専ら医薬品成分本質リスト」※3等の記載)
冠表示における原料原産地情報の提供に関するガイドライン公表※4
4月 食品表示基準改正(遺伝子組換え表示制度※5)
第1回食品添加物表示制度に関する検討会開催※6
6月 特別用途食品、特定保健用食品の表示許可等に関する事務手続きの改正
9月 食品表示基準について 第17次改正(「アーモンド」※7等の記載)
食品表示基準Q&A 第9次改正
(「アーモンド」※7、「ゲノム編集技術応用食品」※8等の記載)
※1. 小規模の事業者が製造した食品について、小規模でない事業者が栄養成分表示を追記することが可能
※2. 被験者に軽症者が含まれたデータの使用を例外的に認める範囲について別紙として通知
※3. 医薬品に該当しない限り「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」内の関与成分も対象
※4. 「冠表示」となる原材料については重量順位にかかわらず自主的な原産地等の表示を推進
※5. 「遺伝子組換えでない」「非遺伝子組換え」は、遺伝子組換え農産物が混入しない場合に限り表示可
※6. 2020年3月末までに最終報告予定、とりわけ「〇〇無添加」「〇〇不使用」表示には留意必要
※7. 特定原材料に準ずるものへの「アーモンド」の追加により、特定原材料等の品目数を27から28へと変更
※8. 遺伝子組換え食品に該当しないゲノム編集技術応用食品及び原材料への表示は義務としない

 また、多くの「表示に関する公正競争規約」が改正され、そして「食品のりの表示に関する公正競争規約」が廃止されましたので、あらためて整理してみます。

◆2019年に改正された公正競争規約:
ナチュラルチーズ・プロセスチーズ及びチーズフード、アイスクリーム類及び氷菓、果実飲料等、コーヒー飲料等、凍り豆腐、包装食パン、しょうゆ、食用塩、観光土産品、はちみつ類、輸入ビール、ウイスキー、輸入ウイスキー、泡盛、単式蒸留焼酎

◆食品表示基準施行(2015年)以降に廃止された公正競争規約:
殺菌乳酸菌飲料(2018年廃止)、合成レモン(2018年廃止)、食品のり(2019年廃止)

今後の予定


 最後に、今年3月末までとなった食品表示基準(加工食品)の経過措置期間終了のほか、今後数年の間に変更が予定されている表示関連情報をまとめてみました。

2020年3月31日 「食品表示基準」の経過措置期間(加工食品、添加物)(製造所固有記号)終了
2021年6月1日 「食品表示法の一部を改正する法律」の施行期日(自主回収報告の義務化)
2022年3月31日 新たな原料原産地表示制度 経過措置期間終了
2021年~2022年※ 「くるみ」のアレルゲン義務表示品目への移行予定

※2019年7月、くるみの義務表示品目への指定については「実行担保の観点から、試験方法の開発と妥当性評価が必要」等の検討課題が整理されているため、2~3年後の施行を目途に準備が進められています。

 なお、2019年8月には「食品表示の全体像に関する報告書(消費者委員会食品表示部会)」も発表されました。「分かりやすさ」や「ウェブ」についての考え方も整理されていますので、今後よりよい表示を模索されたい方は一度目を通されたうえで、今後の予定について検討されるとよいのではと思います。


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添加物の「無添加」「不使用」の表示の在り方について~食品添加物表示制度に関する検討会より~

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 2019年11月1日、消費者庁において第6回「食品添加物表示制度に関する検討会」が開催されました。2019年4月に始まった同検討会において、これまでの議論のなかでも主に話し合われている「無添加」「不使用」表示の在り方について、こちらでもとりあげてみたいと思います。

添加物の「無添加」「不使用」表示の現状


 まず無添加、不使用に関する表示の規則の現状についてですが、同検討会の消費者庁資料「論点の整理(第4回検討会 資料2の修正版)」において、以下のようにまとめられています。 (ただし「食品表示基準」における整理であり、その他に公正競争規約(景品表示法第31条に基づく協定又は規約)にもこうした無添加、不使用に関する表示の規則があります。)

  • 「実際のものより著しく優良又は有利であると誤認させる用語」、「その他内容物を誤認させるような文字、絵、写真その他の表示」は表示禁止事項とされている(食品表示基準第9条第1項第1号、第13号等)。
  • ただし、糖類及びナトリウム塩については、特定の要件を満たす場合に限り、「添加していない旨」を表示することが許容されている(食品表示基準第7条)。
  • 通常同種の製品が一般的に添加物が使用されているものであって、当該製品について添加物を使用していない場合に、添加物を使用していない旨の表示をしても差し支えないという制度運用を行っている(食品表示基準Q&A(令和元年7月1日最終改正)加工-90)。

 上記のうち、表示禁止事項とされている「実際のものより著しく優良又は有利であると誤認させる用語」、「その他内容物を誤認させるような文字、絵、写真その他の表示」(食品表示基準第9条第1項第1号、第13号等)については、食品表示基準Q&A(加工-281)に解釈が掲載されています。

(加工-281)表示禁止事項の「実際のものより著しく優良又は有利であると誤認させる用語」、「その他内容物を誤認させる文字、絵、写真、その他の表示」とは、どのようなものですか。

(答)

  1. 加工食品の表示禁止事項は、第3条、第4条、第6条及び第7条(名称、原材料、添加物等)に関連するものに限定されます。
  2. 具体的には、例えば、以下のものが該当します。
    • 特定の原産地のもの、有機農産物など、特色のある原材料を一切使用していないにもかかわらず、当該特色のある原材料を使用した旨の強調表示
    • 産地名を誤認させる表示
    • 添加物を使用した加工食品に「無添加」と表示

出典:食品表示基準Q&A(加工-281)

 同検討会の消費者庁資料「追加資料(第5回検討会の整理)(論点3関連)」においては、「Q&A加工-281は、第9条(表示禁止事項)の解釈を網羅的に示したものではない」とし、「食品表示基準第9条の表示禁止事項に当たるかどうかを判断するためのメルクマールとなるものが必要ではないか」とまとめています。

ガイドラインの策定とQ&Aの見直しの検討


 同追加資料には、問題とされている「無添加」「不使用」表示についても整理されています。関連して、見直しの可能性があると思われる食品表示基準Q&A(加工-90)については、あらためて確認をしておくとよいでしょう。

  • 表示を要さない加工助剤を添加物として使用しているにもかかわらず、添加物不使用と表示すること。
    ➡ 第9条第1項第13号に抵触する可能性(Q&A加工-90)
  • 単に「無添加」と表示すること
    ➡ 第9条第1項第2号に抵触する可能性
    ➡ 糖類、ナトリウム塩不使用との表示と紛らわしい場合もあるという問題は存在するものの、消費者がどのような意識で単なる「無添加」を認識しているのかということも考慮する必要がある。

(加工-90)「添加物は一切使用していません」、「無添加」などと表示をすることはできますか。

(答)

  1. 通常同種の製品が一般的に添加物が使用されているものであって、当該製品について添加物を使用していない場合に、添加物を使用していない旨の表示をしても差し支えないと考えます。
    なお、加工助剤やキャリーオーバー等で表示が不要であっても添加物を使用している場合には、添加物を使用していない旨の表示をすることはできません。また、「無添加」とだけ表示することは、何を加えていないかが不明確なので、具体的に表示することが望ましいと考えます。
  2. さらに、同種の製品が一般的に添加物が使用されることがないものである場合、添加物を使用していない旨の表示をすることは適切ではありません。

出典:食品表示基準Q&A(加工-90)

 取り得る手段の案としては「Q&Aの見直し・追加」のほか、「ガイドラインの策定」など通知による指針の提示が、有力な案として検討されています。その際に、無添加・不使用とあわせて使用されている「合成」「人工」や「化学調味料」などの用語についても整理される見通しです(食品表示基準別表第六からの該当用語の削除、通知による指針の提示等)。
 また検討会では、ガイドライン策定の際の参考としてコーデックスの無添加・不使用表示に関する基準に言及もされていました。「強調表示に関するコーデックス一般ガイドライン 5.1(vi)」 (CAC/GL 1-1979)には、「通常、当該食品中に存在すると消費者が予期していること」「同程度に顕著な表現で明示されている場合を除き、当該食品に同等な特質を与える他の物質により代替されていないこと」などの基準がありますので、この機会にあわせて確認しておくとよいでしょう。

今後の予定


 第7回検討会は、12月19日に開催される予定です。計画では2019年度末まで(早ければ年末まで)に報告書のとりまとめをするとされていますが、業務においてこうした強調表示に関する確認を担当されている方は、議論の背景などを知っておくためにも、検討会資料に一度目を通しておかれるとよいと思います。


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「食品表示基準について」「食品表示基準Q&A」が改正されました~アレルゲン表示推奨にアーモンド追加、ゲノム編集応用技術食品の表示等~

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 2019年9月19日、消費者庁は「食品表示基準について」「食品表示基準Q&A」の改正を発表しました。主な改正内容としては、特定原材料に準ずるものにアーモンドの追加、ゲノム編集技術応用食品の表示に関する規定の追加、などが挙げられますが、詳細を以下に整理してみたいと思います。

「食品表示基準について」の主な改正点


 こちらの通知では、主にアーモンドに関するアレルゲン表示の規則が改正されています。その他では、「落花生」の代替表記扱いであった「ピーナッツ」を、落花生と同一の表示として位置づけています。また特定原材料等の品目数を、27品目から28品目へと修正しています。

  • 特定原材料に準ずるもの・・・「アーモンド」の追加
  • 別表1 特定原材料等の範囲
  • 特定原材料等 分類番号(1) 分類番号(2) 大分類 中分類 小分類
    アーモンド 69 8593 穀果類 その他の穀果類 アーモンド
  • 別表2 特定原材料等由来の添加物についての表示例
  • 特定原材料に準ずるものの名称 区分 添加物名 特定原材料に準ずるものの表示 備考
    アーモンド
  • 別表3 特定原材料等の代替表記等方法リスト
  • 通知で定められた品目 代替表記 拡大表記(表記例)
    表記方法や言葉が違うが、特定原材料に準ずるものと同一であるということが理解できる表記 特定原材料に準ずるものの名称又は代替表記を含んでいるため、これらを用いた食品であると理解できる表記例
    アーモンド   アーモンドオイル

    参照:「別添 アレルゲンを含む食品に関する表示」

     アレルゲン以外の表示に関する内容においても、いくつかの文言の修正点もありますので、詳しくは「新旧対照表」を確認してください。

    「食品表示基準Q&A」の主な改正点

     まずは、上記のアーモンドに関する改正から確認してみましょう。アーモンドの「範囲」と「猶予期間」について、改正内容を引用します。

    (D-8)特定原材料に準ずるものの「アーモンド」の範囲を教えてください。
    (答)
    「アーモンド」は、スイート種とビター種がありますが、主に食用にされるスイート種だけでなく、ビター種も対象となります。また、アーモンドオイル、アーモンドミルク等もアレルゲンとなるので注意が必要です。

    (I-9)令和元年9月に「アーモンド」が特定原材料に準ずるものに追加されましたが、いつまでに表示する必要がありますか。また、包装資材の切替え等の猶予期間等はあるのですか。
    (答)
    食品表示基準附則第4条に基づく経過措置期間が令和2年3月31日に終了するため、新たな表示制度に対応して各食品関連事業者による包装資材の切替えが進んでいます。また、アーモンドの追加は特定原材料でなく、特定原材料に準ずるものとしての追加です。このため、アレルゲンとしてアーモンドの表示を行うのであれば、可能な限り速やかに行うことが望ましいですが、取扱食品の包装資材の切替状況等を勘案し、各食品関連事業者の判断で表示時期を決めていただくことになります。
    また、アーモンドを取り扱う食品関連事業者がアレルゲンの表示を適切にするためには、原材料供給事業者等、流通段階での管理状況も重要であるため、事業者間における管理状況の情報共有も可能な限り速やかに実施してください。

     切替については「可能な限り速やかに」「各食品関連事業者の判断で」行うことになりますが、原材料規格書にて確認できることが前提となりますので、原材料供給をされる方は早めの対応が求められると思われます。また原材料に輸入食品が使用されている場合、海外では「Tree Nuts(木の実)」といった総称で管理されていることも多いため、くるみ、カシューナッツ、アーモンドは含まれるかどうか等、個別に確認する必要がある点に留意が必要です。

    次に、ゲノム編集技術応用食品に関する表示のQ&Aも新設されています。

    1. ゲノム編集技術応用食品とはどのような食品ですか。
    2. ゲノム編集技術応用食品は食品表示基準に基づく遺伝子組換え表示制度の対象となりますか。
    3. 遺伝子組換え食品に該当しないゲノム編集技術応用食品に関連する表示をすることはできますか。
    4. 「ゲノム編集技術応用食品でない」旨を表示することはできますか。また、表示する場合に気を付けることはありますか。
    5. 遺伝子組換え食品に該当しないゲノム編集技術応用食品に、「遺伝子組換えでない」と表示することはできますか。

     回答は長文ですので、要約すると以下のようになります。

    • ゲノム編集技術応用食品には、利用した技術が食品衛生法上の組換えDNA技術に該当するもの(食品表示基準上の遺伝子組換え食品に該当するもの)と該当しないものがある。
    • 組換えDNA技術を利用して得られた食品は、遺伝子組換え食品として、食品表示基準に基づく遺伝子組換え表示制度に従い表示を行う。一方、組換えDNA技術を利用していないものは遺伝子組換え食品に該当しないため、このようなゲノム編集技術応用食品は食品表示基準に基づく遺伝子組換え表示制度の対象外となる。
    • 遺伝子組換え食品に該当しないゲノム編集技術応用食品及びそれを原材料とする加工食品について、食品関連事業者に表示を義務付けることは現時点では妥当でない。
    • 「ゲノム編集技術応用食品でない」と表示することについては、それが適切になされる限りにおいて、特に禁止されるものではない。
    • (遺伝子組換え食品に該当しないゲノム編集技術応用食品への)「遺伝子組換えでない」旨の表示は、食品表示基準の規定に従って表示すること。

     以上が、ゲノム編集技術応用食品に関する表示Q&Aです。全文については食品表示基準Q&A「別添 ゲノム編集技術応用食品に関する事項」、もしくは「新旧対照表」をご確認ください。

     食品表示基準Q&Aの改正としては、その他、チョコレートについては調温(テンパリング)が行われた国を原産国とすること、合挽肉等には十分に加熱する必要があることの情報提供が求められること、食肉の部位名については公正競争規約等により表示すること、などの改正がされています。関係する食品を取り扱いされる方は、一度目を通しておかれるとよいでしょう。


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